2015年5月26日火曜日

5/9 再起戦 長谷川穂積vsガルシア

9日 神戸で行われた長谷川穂積 再起戦

1年ぶりのリング 相手はWBC世界Sバンタム級9位で29戦全勝 オラシオ・ガルシア

負ければ引退の試合 長谷川選手のボクシングは変わった

強打を振ってくるガルシアに動きながら右ジャブ、左の上下とリズムの良い連打を打ち込む

この日の長谷川選手は足を止めずにフットワークを重視したボクシング

世界を獲ってからは打ち合い相手を打ち倒してきたイメージが強いが世界を獲る前はフットワークを使いながら戦っていた

その頃を知ってる人はすぐに昔の姿を思い出したはず

ガルシアのパンチを足とウィービング、ダッキングで外してカウンター気味に左右の連打を打ち込む

5/9は打たれたら打ち返すではなく打たれずに打つスタイルだった

ガルシアの強打をかわし続けるのは並の精神力では出来ない

でも長谷川穂積は最後まで大きなパンチを食らう事なくかわし続けて自分のパンチは打ち込んだ

その勝負強さに3階級で世界戦を戦ってきた歴戦のキャリアを感じた

序盤から有効打で上回った長谷川選手が10回判定勝ち

王者時代の打ち合うボクシングだけでなく今回の様な技能的な戦い方も出来るのはボクシングの幅が広い

違うスタイルを適所で使い分けてベテランならではの戦いをまた見せてほしいと思います

今 長谷川選手は現役続行か引退かで揺れてるらしいですが個人的にはまだ戦えるのではないかなと思います。

2015年5月24日日曜日

5/9 WBA世界バンタム級戦 マクドネルvs和毅

5/15 米国で行われたWBA世界バンタム級TM

王者 ジェイミー・マクドネル vs 挑戦者 前WBO王者 亀田和毅

この試合はWBAとWBOの2団体統一戦として行われる予定だったがWBOが認可しなかった為に和毅がWBO王座を返上
和毅は挑戦者としてマクドネルの王座に挑む事になった

結果は12R判定でマクドネルが勝利

判定が難しい試合だったが大きく分けると前半 和毅が取って後半マクドネルが追い上げるという展開

初回から和毅がスピード差で速いジャブ、ワンツーを打ち込みリードした

3回にはカウンターの右オーバーハンドを打ち込みダウンを奪い4回もポイントを取った

流れが変わってきたのは5回

ダウンを奪い攻撃が若干荒くなった和毅にマクドネルが長いリーチの左ジャブ、ワンツーを当てる様になってきた

5~10回は拮抗したRになったがより多くのRを取ったのはマクドネルだった様に見えた

かなりの接戦となった終盤 11Rと12Rのポイントが試合の決め手となった

勝負所のポイントを取ったのはマクドネルだった

疲れの見える和毅にコツコツとパンチを打ち込み勝利を引き寄せた

試合に勝ったのはマクドネル、しかし試合全体を観たら大きな差のない試合だった

試合後 すぐに再戦交渉がまとまったらしく、すぐ再戦するはずなので次が決着戦になるはずです

見応えのある12Rを繰り広げた両者が次はどんな試合をするのか楽しみです。

2015年5月23日土曜日

5/10 梅野源治vsムアンタイ

5/10 名古屋で行われた梅野源治vsムアンタイ・PKセンチャイムエタイジム

WBCムエタイ世界王者 梅野vsラジャダムナン&ルンピニーのSフェザー級1位ムエタイという好カード

結果は4回TKOで梅野が勝利!

4/19 ルンピニー王者ペットモラコットに挑み惜敗した梅野選手、3週間のインターバルで強豪と対戦でしたが強かった

初回 梅野選手が左右ローからワンツー、右アッパーと直撃させる、様子見モードのムアンタイにダメージを与える

2回 ムアンタイが首相撲からの膝、こかしを決めて押し返す、更に前蹴りで突き放す

3回 首相撲に来るムアンタイの組み際に梅野が右アッパーを打ち込む

更にムアンタイが組んでくるところに左右の肘を決めてムアンタイをカットさせる
流血したムアンタイに梅野 パンチと肘で猛攻を仕掛ける

4回 ロー、ミドルの蹴り合いから梅野がムアンタイの右ミドルをキャッチして右ストレート連打でムアンタイ ダウン

再開後 ダメージ深いムアンタイに梅野がパンチと肘でラッシュ、ムアンタイ防戦一方で食らい続けるムアンタイを見てレフェリーがストップ

初回から積極果敢に攻めた梅野選手の素晴らしい勝利でした

4月のルンピニーTMで敗れてから短い時間で今回の強いモチベーションを作った強靭なメンタルは尊敬できるものです

改めて日本人ではタイ人トップクラスと勝負できるナックモエだとアピールした梅野選手

次戦はWBC世界王座の初防衛戦となりますがルンピニー王座再挑戦に向けて動き始めた梅野選手の今後が楽しみです。

5/10 大和哲也vsゴーンサック 体重超過

5/10 後楽園ホールで行われた大和哲也vsゴーンサック・PKセンチャイムエタイジム

世界2冠王となった大和と2010ムエタイMVPにも輝いた強豪ゴーンサックの対戦

結果は5R判定でゴーンサックが勝利

この試合は試合をする前から大和哲也は負けていた

前日計量で契約体重を作れず500gオーバー

プロとして、世界王者としてあるまじき失態

自分に勝てない者は試合で相手にも勝てない

それを改めて感じた試合でした

試合はゴーンサックが左ミドルを軸にキレのある攻撃で大和を突き放していく

断続的に左ミドルを蹴り、左ミドルを見せて左ストレート、左ミドルをキャッチされればすぐに左肘を打ち込む、更に前蹴りで突き放す

大和はローやパンチを放つがキレがなくゴーンサックにかわされて攻撃が繋がらない

ゴーンサックが4Rまでを取って5Rは流しに入り試合終了

この試合 大和のいい所はなかったと言っても過言ではない

計量失敗でテンションも普段の試合より低かった様に感じる

プロとして最低のミスをして試合も敗れる、これは支援してくれる人達に失礼な事です

自分は大和哲也という選手に正直ガッカリしてしまった

次戦で落とした信頼を取り戻せる様に初心に返って頑張ってほしいです。

2015年5月13日水曜日

5/6 WBA世界Sフェザー級TM 内山vsジョムトーン

5/6 東京で行われたWBA世界Sフェザー級TM

王者 内山高志 vs 挑戦者 ジョムトーン・チューワッタナ

内山選手 10度目の防衛戦に迎えたのはムエタイ世界王者でボクシングOPBF同級王者ジョムトーン

ジョムトーンのボクシングでの強さもあり苦戦するのではないかという見方もあったが結果は2回TKOで内山選手が勝利

衝撃的なノックアウトだった

初回 内山選手がジャブの打ち合いで勝り積極的にワンツーを打ち込むとジョムトーンはダメージで下がる

そこに更に内山選手が左右の強打を連打、初回からダメージを与え完全に流れを掌握する

初回で勝負は決まったといっても過言ではない

2回 ジョムトーンが挽回しようと攻勢を強めたところに内山選手の鋭角なステップからのワンツーが直撃

一瞬 間を置いてからジョムトーンは後ろに倒れた、完全に効いて立ち上がれない

スロースターターのジョムトーンがペースを上げ始める前に終わらせてしまった内山選手 圧巻のKO劇

勝因は積極的に右強打を使えた事かなと見る

内山選手は右拳をずっと痛めていたので試合でのパンチ比率は左が圧倒的に多かった

しかし 右拳の状態がよくこの試合はテンポよく右を打ち込んでいた

左右の強打を完全に使える状態なら内山選手の長期政権はまだ続くと思わされた試合でした‼

次戦も楽しみです。

2015年5月10日日曜日

5/1 WBO世界ライト級王座決定戦 粟生vsベルトラン

5/1 ラスベガスで行われたWBO世界ライト級王座決定戦

WBO2位 粟生隆寛 vs WBO5位 レイムンド・ベルトラン

粟生選手 世界3階級制覇がかかった試合ですがベルトランが計量をクリアできず粟生選手が勝った場合のみ新王者という試合に

最近 計量失敗が本当に多い、試合前から残念な気持ちになります

粟生選手にしっかり勝ってもらいたいと思いましたが結果は残酷なモノに

2回TKOでベルトランが勝利、WBO世界ライト級王座は空位に

リングに上がった瞬間 感じたのはかなりの体格差

フェザー級から上げてきた粟生選手とライト級でずっと戦ってきたベルトラン
更に今回 体重を落としきれなかったベルトランとの差は普段以上だったはず

試合が始まるとパワーの差は歴然、初回からベルトランの重いパンチで粟生がぐらつく

粟生も速いパンチを返して応戦するがベルトランのパワーに押されて普段の技術的なボクシングが機能しない

2R 前進するベルトランの右に粟生が左のカウンターを合わせようとしたがベルトランの右が直撃して粟生 ダウン

このダウンで勝負は決まってしまった

立ち上がったがダメージ深い粟生にベルトランは左右の連打を浴びせる、食らってのけぞる粟生を観てレフェリーが試合を止めた

リング上での強さはベルトランが上回った、普段なら強かったと拍手を送りたい

しかし ベルトランは体重を落とさなかった、ボクサーとして誠実だったのは粟生選手

日本人としてとても悔しい思いが残った試合でした

最近 体重超過で勝者も称えたくない様な試合が多くて何とも言えない気持ちです

体重超過をした選手への罰則をしっかりして無くなる様にしてほしいと心から願います。

2015年5月6日水曜日

5/1 WBC世界Sフェザー級TM 三浦vsディブ

5/1 東京で行われたダイヤモンドグローブ・スペシャル

セミはWBC世界Sフェザー級TM
王者 三浦隆司 vs 挑戦者 ビリー・ディブ

王座奪取から4人連続メキシカンを撃破してる豪腕王者 三浦選手に挑むのは元IBF世界フェザー級王者 ディブ

結果は3回TKOで三浦選手が元世界王者を一蹴して4度目の防衛に成功

結果だけ見たら圧勝ですが今回の三浦選手はなぜか初回から力が入っていて思う様に手数が出ない

前回の防衛戦で見せた多彩な右リードや柔軟な身体の振りからのパンチはなくて別人の様でした

プレスをかけるが手数が少ないので入り際にディブのパンチをもらう場面もあった

でもパワーは三浦選手が遥かに上なので距離が近くなれば左を強振して単発で当ててディブを下がらせる

1R、2Rはディブが軽いパンチを何発か当てて三浦が強打を何発か当てる展開

力んでたのであまり良い展開じゃないかなと感じていたら3R クライマックスは突然やってきました

プレスをかけてディブをコーナーに詰めた三浦選手が低い姿勢から左フックを直撃させる
その一撃で完全に腰砕けになったディブに三浦選手が更に右から左をフォローしてダメージ甚大のダウンを奪う

ディブ 何とか立ち上がりましたがダメージ深くレフェリーが試合を止める

全体的に力が入り動きが固かったですが決定力はずば抜けてるのが今回の試合で改めて解りました

三浦選手のパンチは打ち合うにしても足を使うにしても12Rかわしきるのは至難の技

6日 WBA王座10度目の防衛戦を行う内山選手を始め他団体の王者達との対戦が観てみたくなります

三浦選手はまだ粗削りな部分を残しながら要所で抜群の強さを見せる不思議な魅力を持つ王者だと思います。