2015年1月29日木曜日

1/25 ムエタイ ヤスユキvs翔センチャイジム

1/25 ディファ有明で行われたREBELS 33

セミファイナル 61kg契約 3分5R

REBELSムエタイSフェザー級王者 ヤスユキ vs 元NJKFライト級王者 翔センチャイジム

日本人ムエタイ実力者対決

結果は5R判定でヤスユキが勝利 試合全般 流れを掌握した完勝でした

ヤスユキ選手は動きながらポイントを取りにいくかなと思いましたが試合序盤からプレスをかけていく

プレスをかけて右ミドル、右ハイをサウスポーの翔に蹴り分けてヒットを奪う

更に翔をロープに詰めるとパンチ、早いワンツーも決める

翔も前に出て左ミドル、パンチ、肘と出すがヤスユキの足でかわされてヒットしない

かわすだけでなく前に出てくる翔に顔面前蹴りを蹴り込み前進を止めて肘も打ち込みダメージを与える

序盤をリードしたヤスユキは中盤もテンポよく左ジャブを打ち右ミドルをヒット

更に組んでくる翔に崩しを決めてこかして優勢を決定付ける

最終5Rも崩しを決めて消耗した翔に最後までパンチから右ミドルを決め続けて試合を終える

今回の試合を観て両者の差を強く感じました

ハマれば強いが戦い方に幅がない翔と相手に合わせて戦い方を変えられるヤスユキ

同じムエタイでも進化する要素はヤスユキ選手がだいぶ上だなと思います

今回の試合での顔面前蹴りと崩しにヤスユキ選手の吸収力を見ました

崩しは去年10月 ルンピニー王者 パコーンに何度もやられ流れを支配された

顔面前蹴りは去年12月 BLADEトーナメントで小宮山選手から食らい血を流した

自分が敗れた相手の技を上手く使うところがヤスユキ選手らしいなと思います

去年はムエタイの強豪と戦い日本一を決めるトーナメントにも参戦したヤスユキ選手が今年はどこを目指すのか注目したいです。

2015年1月28日水曜日

1/25 修斗 環太平洋ライト級王座決定戦 宇野vs中村

1/25 後楽園ホール 修斗 環太平洋ライト級王座決定戦 中村好史vs宇野薫

元修斗世界ウェルター級王者 宇野薫がUFC、HERO'S、DREAMを経て14年振りに修斗王座戦に挑む

対戦相手は2011年 修斗ライト級新人王 中村好史

ベテランvs新鋭となった試合に個人的に注目してました

結果は判定勝ちで中村選手が勝利 修斗環太平洋ライト級新王者に

内容は中村選手がパンチを振るいながら前進しテイクダウンを奪い続けて圧倒

馬力に押された感じの宇野選手ですが勢いだけじゃなく中村選手の戦い方も上手かったなと思います

パンチや肘を打ち込みロープに詰めてテイクダウンしてグラウンドで上になっても深追いせずに自分からスタンドに戻す

グラウンドでの攻防ならバックを取ってチョークで一本という宇野選手の得意パターンを封じる為の策

中村選手の作戦は宇野選手の良い部分を消した効果的な作戦でした

宇野選手は打撃で削られテイクダウンされてグラウンドでも状況を打破出来ず、またスタンドの繰り返しで悪循環

そのままラストまでいってしまったという感じです

修斗世界王者だった頃の宇野選手ならもう少し試合中に状況を変えられたんじゃないかという気がするので
以前より劣勢を跳ね返す様な馬力に衰えが見えて限界が見えてしまった様な感じがしました

完敗といえる内容での敗戦を経て宇野選手がどういう答えを出すのか気になります

かつてトップの座にいたベテラン選手の落日の姿を見る時はやはりいつも切なくなるし今回もそんな気持ちになる試合でした。

2015年1月24日土曜日

1/18 K-1 60kg初代王者は卜部功也

1/18 K-1 WORLD GP 2015 60kg初代王座決定トーナメント

65kgと同じ 日本から4人、海外から4人 8人でのワンデートーナメント

優勝したのは日本の卜部功也(チームドラゴン)

一回戦でデニス・ピュ-リック(カナダ)に右フックでダウンを奪いボディへの膝蹴りで初回KO勝ち

準決勝 山本真弘にローキックで初回KO勝ち

決勝では兄 卜部弘嵩との兄弟対決をローを中心にパンチも打ち込み判定勝ち

今回の60kgトーナメントは卜部功也選手に色んな追い風が吹いた

初戦を初回KOで無傷で勝ち上がると準決勝で戦った山本真弘は一回戦で足に大きいダメージを負っていた

決勝で戦った兄 弘嵩も準決勝で足に大きなダメージを負っていて機動力に欠けた状態だった

結果的には卜部功也にとって危なげないトーナメントになった

功也を追い込む様な選手がいなかったのは少し残念だった

卜部功也はフットワークがよく右ジャブからワンツー、左右キックを使いこなす機動力に長けた選手で3R制のK-1では有利なタイプといえる

打ち合いを仕掛ける選手が多い中で技術力で相手を圧倒できる日本人には少ないタイプかもしれない

今回のトーナメントは実力以外の要素もあったと思うので今後 王者として実力を証明してもらいたい

新生K-1はまだ選手も少ないし以前の様に世界中での予選や開幕戦もなくいきなりベスト8からのトーナメント

王者といっても世界一とはまだ呼べないと思う

卜部功也選手にはK-1王者として世界中の色んな団体や強豪と戦い今のK-1のベルトを高めてもらいたい

2015年1月23日金曜日

1/18 K-1 65kg王者ゲーオ 木村に敗れる

1/18 代々木で行われたK-1

60kg初代王座決定トーナメントと変わらぬ注目を集めた65kgワンマッチ 65kg王者ゲーオvs木村ミノル

K-1 65kg級王者ゲーオが木村を問題なく下すと思われた試合で波乱が起きる

3R判定2-0で木村がゲーオに勝利

内容は3Rにダウンを奪った木村が僅差判定で勝利

ジャッジは29-28、29-28、28-28

ジャッジは1R ドロー 2R ゲーオ 3R 木村でダウンの2ポイントで木村の勝ちと見た事になる

でもその判定に疑問を感じた人も多かったのではないだろうか

1R 両者ともに大きなヒットはなかったがガードの上からの左ミドル、左ハイで多少なりともダメージを与えてたのはゲーオに見えた

2R 左ミドルで木村の右腕にダメージを与えて左ストレートから膝の連打でゲーオのR

3R 左ミドル、左ハイを蹴って左ストレートで前に出たゲーオに木村がカウンターの左フックを合わせダウン奪って木村のR

1Rのポイントで大きく変わるが28-28とつけたジャッジの判定が妥当だと個人的には思います

今回は敗れましたがゲーオは強かった、延長Rまでいってれば勝ってたはず

木村もゲーオの猛攻に耐えて起死回生の一撃を打ち込んだ事は凄まじい気迫を感じた

ただ今回の勝負は全ての人がスッキリとしない形で本当の意味での決着はついてないと思う

ゲーオと木村はもう一度戦うべきだし次は王座をかけた試合で決着をつけてほしい

ゲーオの9年間続いた対日本人無敗があんなスッキリしない形で終わったのは個人的に残念だ

K-1を席巻したムエタイ王者ゲーオの逆襲に期待したい。

2015年1月18日日曜日

1/17 OPBF戦で見せた[ボクサー]ジョムトーンの強さ

昨日 後楽園ホールで行われたOPBFスーパーフェザー級TM

王者 ジョムトーン・チューワッタナ vs 挑戦者 元日本同級王者でOPBF1位 金子大樹

ジョムトーンはムエタイでラジャダムナンやWBCムエタイ世界王座を奪取してきたムエタイトップ選手で
ボクシングでも8戦無敗でOPBF王者という二足のわらじをはく天才型選手

金子選手は元日本王者で2013年大晦日にWBA世界同級王者 内山選手に挑戦し敗退、世界再挑戦を目指す

日本国内トップとボクシングとムエタイを両立させる異才王者の対決は注目度の高い試合になった

結果は12R判定3-0で王者ジョムトーンが勝利、4度目の防衛

終わってみればジョムトーンの完勝、技巧と強打で金子のボクシングを封じて明白な差をつけた

ジョムトーンは初回は様子見なのか静かな立ち上がりだったが2階から徐々にプレスをかけて上下にパンチを打ち込んでいく

右ジャブ、ワンツー、左ボディを無駄のない動きで打ち込み金子が前進してくると接近戦でもショートパンチを
駆使して有効打を打ち込み続けて金子にダメージを与え続ける

ジョムトーンの技術だけではなくフィジカルの強さや防御力の高さが出た試合だった

常に頭や上半身を動かし金子のパンチをかわしてカウンター気味の左右フックや左ボディを打ち込む

身体をつけた状態でも自分より長身の金子に押し負けないフィジカルの強さはムエタイで上の階級で戦ってきた賜物か

結果的には得意の中間距離と金子の得意な至近距離、全ての距離で突き放し圧倒した形になった

OPBF王座を奪い世界再挑戦へ向かおうとした金子を下しボクシングでも世界クラスの能力を示したジョムトーン

自分は以前からジョムトーンは好きな選手だったので今回の試合は勝つと予想してて当たったのでよかったです

ジョムトーンはWBA王者 内山選手、WBC王者 三浦選手 どちらに挑戦してもいい勝負になるはず

ジョムトーンのボクシングでの世界タイトルマッチが観たいと改めて思わされた試合でした

2015年1月16日金曜日

長谷川穂積 現役続行

1/14 ボクシング 元2階級世界王者 長谷川穂積選手が現役続行を表明

去年 4月 3階級制覇を狙いIBF世界Sバンタム級王者キコ・マルチネスに挑み7回TKOで敗れて進退を保留していた

現役続行の理由は「自分のボクシングの完成」

このニュースを聞いて心配な反面、やはり嬉しかったです

長谷川穂積選手は近年の日本ボクシングを熱狂させてきた功労者

その選手が納得できていないならとことんやらせてあげたいと思います

でもやはり心配なのは身体、年齢もありダメージは溜まりやすく抜けにくくなってるはずです

そのケアを最大限 しっかりとやって試合に臨んでほしいと思います

世界王座10度防衛 飛び級世界2階級制覇と多くを成し遂げている長谷川選手の目指す終着点はどこなのか

個人的にはもう一度ベルト巻く姿が観たいけど一番は無事に引退してくれる事だと思います

長谷川選手が勝ち続けてる時はバンタム級最強だと評した人が負けた途端 強い選手には勝ってないとか言い始める

そんな事はないと自分は思ってます

残り何試合戦うか解りませんが長谷川選手にしか出来ない戦いを見せてほしいと思います

4月に行われるとされる再起戦を楽しみに待ちたいです。

2015年1月12日月曜日

UFC182 ジョーンズvsコーミエ

1/4(現地時間3日) ラスベガスで行われたUFC182

メインはUFCライトヘビー級CS 王者ジョン・ジョーンズvs挑戦者ダニエル・コーミエ

7度防衛中の王者ジョーンズに15戦無敗のコーミエが挑む

夏に対戦予定がジョーンズ負傷で延期になったり会見で乱闘騒ぎを起こしたりと因縁の一戦

激しい試合の結果は5R判定で王者ジョーンズが勝利して8度目の防衛

試合は前進しながらパンチを振るうコーミエをジョーンズが動きながら迎撃する展開

コーミエの重いパンチは驚異的だったがジョーンズの方が戦い方が多彩だった

中間距離から左ストレート、左ボディ、膝を狙ったサイドキック、ミドル、ハイ、飛び膝、肘と多彩な攻撃でヒットを重ねる

身長差やリーチ差を活かしながらの戦い方が上手かった

個人的に一番上手いなと思ったのは左構えから右構えのコーミエに対する左ストレート、左ボディ

コーミエが前に出た時 タイミングよく打ち込む左は何度もヒットしてコーミエの前進を止めた

熱戦でしたがテイクダウンも4度奪ったジョーンズが流れを掌握してました

コーミエはパンチがメインの戦い方だったがバックボーンはレスリングだし、もっとテイクダウンも狙いながら
打撃を出し続ければ攻撃に幅が出たんじゃないかなと感じた

コーミエは強かったがジョーンズの上手さが目立った試合でした

反則敗けが一度ありますが実質21連勝の王者ジョーンズの快進撃がどこまで続くのか楽しみです。

2015年1月11日日曜日

12/31 ミルコvs石井 リマッチ

2014 大晦日に行われたIGFチャンピオンシップ
ミルコvs石井慧
前回 ミルコがグラウンドでの肘で石井の額を切り裂きTKOで勝利、4ヶ月ぶりのリマッチ

結果は2回TKO勝ちでミルコが勝利、再び石井を返り討ちに

内容は予想通り 打撃力に勝るミルコが初回からリードして2回に石井をTKOに追い込んだ

打撃力の差はやはり大きかった、ミルコは常に余裕を持って戦ってた

石井は打撃は単発のジャブやフックが主で繋がりがなくミルコのブロックやフットワークでかわされる

逆にミルコはジャブからパンチコンビネーション、左ハイと機動力のある攻撃を石井にぶつけていく

石井にテイクダウンされても落ち着いて防御して立ち上がる

一つ一つの攻防にキャリアと戦力の厚みの差を感じる

石井は攻撃パターンが少なく前進してテイクダウン、たちあがられるの繰り返し
あれでは経験豊富なミルコは崩せない

2回 徐々に石井の動きを見切ってきたミルコがパンチやローで攻め立てる

R終盤 組み付きからの離れ際 ミルコが左ハイ一閃、食らった石井の石井の動きが止まると左右パンチ連打を打ち込む

左ハイで側頭部をカットし更にパンチ連打を食らった石井はダウンしダメージを見てレフェリーが試合を止めた

ラストの左ハイの後のパンチの追い込みはミルコ さすがでした

石井選手は前戦とあまり変わってなかったし今のスタイルでは何回やってもミルコには勝てないと思います

試合後 ミルコに藤田選手から宣戦布告がありましたがあまり興味湧かないので違う強い相手とやってほしいです。

12/31 リゴンドー戦で見せた天笠の勇気

12/31 WBO・WBA世界Sバンタム級TM ギジェルモ・リゴンドーvs天笠尚

2014年末 ボクシング世界戦で一番注目され内容で観た人を驚かせたのはこの試合だったはず

アマで五輪連覇、プロで無敗の2団体統一王者 キューバ史上最高のボクサーと言われるリゴンドーの来日は歴史的一大事

その相手に決まったのがOPBFフェザー級王者 天笠尚

あまりに実績に差があり無謀と呼ばれた試合は良くも悪くも日本を驚かせる事になった

結果は11回終了時TKOでリゴンドーが勝利

試合は初回からリゴンドーが随所に速い踏み込みからの左ストレート、右フック、左ボディでヒットを奪う

しかし 17.5cmの身長差から来る遠い間合いの感覚を掴めずにリゴンドーも思う様にパンチを打ち込めない

天笠もガードを固めながら時折 パンチを返すがリゴンドーのフットワークとスウェー、ダッキングでかわされる

ポイント的にはリゴンドーがリードしているが圧倒とは言えない展開が中盤まで続く

「このまま凡戦で終わるのか」と思った中盤 試合が動いた

7R パンチをかわしてノーガードになってたリゴンドーに天笠の右ストレートが入りダウン

軽めのパンチでダメージはほぼなかったがダウンを奪った事が素晴らしく会場のボルテージは最高潮に!

再開後 天笠はパンチをまとめ左右の連打でダウンを追加する

大番狂わせが起きると思わせたRだった

天笠は更に追い込みたかったが8Rからリゴンドーの戦い方に隙がなくなり本気になった

集中度の上がった動きで7Rまでより鋭い右フック、左ストレートを打ち込む

天笠が一瞬見せてくれた夢は瞬時に消え去り残酷な実力差の壁が立ちはだかった

10Rには右フックを連発で食らい天笠の顔左部分が腫れ上がり危険な状態になり左ストレート直撃でダウン

11Rも何とか戦った天笠だがR終了時にレフェリーが試合を止めてTKO負けとなった

本気になったリゴンドーはやはり強かった

しかし天笠選手の頑張りは観てた人全員に届いたはずだしリゴンドーを本気にさせるだけ追い込んだ事は称賛に値する

そしてリゴンドーに挑んだ勇気に心から拍手を送りたい

勝敗を超えて素晴らしいと思った試合でした。

2015年1月10日土曜日

12/31 高山勝成 日本人初 ミニマム級4団体制覇

12/31 IBF・WBO世界ミニマム級王座決定戦 高山勝成vs大平剛

世界的に見ても稀な2団体同時決定戦が大晦日 日本で行われた、それも日本人対決

元WBC・WBA・IBF王者 高山と日本王者 大平

この試合を実現させた両陣営スタッフと承認したIBFとWBOをリスペクトしたい

歴史的な試合となった決定戦 結果は7回TKOで高山が勝利
日本人初4団体制覇という快挙を達成した

試合は開始から高山選手が積極的に前進し手数を出す、大平選手は動きながらパンチを返し応戦

大平選手の動きが悪かった訳ではない、むしろ序盤は大平選手の左右のカウンターが高山選手を捕らえていた

ポイントは大平選手が取っていたが高山選手は全く怯まず前進し逆に手数を増やしていく

ヒットしてるのは大平選手のパンチなのになぜか高山選手が押している様に見えてくる

その位 高山選手の攻撃には勢いがあった、ハイテンポなフットワークから左右のパンチを出し続ける

序盤からヒットを奪ってた大平選手が段々とその勢いに対応できなくなってくる

5R 遂に高山選手のパンチが大平選手を捕らえ始める、ボディ連打を叩き込み動きを止める

そこから更に高山選手 ペースアップ!ここぞとばかりに手数を増やしパンチをまとめる

そして7R 左右ボディや右ストレートを食らい動きが止まった大平選手に高山選手の怒濤の連打が炸裂

50~60発は打っただろうか、それまでも手数を出していたのに更にまとめるとは凄まじいスタミナ

一方的に打たれる大平選手を見てレフェリーが試合を止めてTKO

この試合の高山選手はどこかで大平選手を捕らえるのを解ってた様な精力的な攻勢だった、 これが3冠王者の貫禄か

真っ向勝負で大記録を達成した高山選手 その勇敢さを心から称賛したい

最初に奪ったWBC王座のタイトルマッチを会場で観てる自分としてはとても感慨深いモノがあった

ミニマム級4団体制覇を成し遂げた高山選手が今後どう戦っていくのか注目したい。

2015年1月9日金曜日

12/31 井岡 元暫定王者を一撃KO

12/31 大阪でのW世界戦と世界前哨戦

世界前哨戦 フライ級10回戦
井岡一翔vsジャン・ピエロ・ペレス

結果は5回KOで井岡選手が勝利

4度目の大晦日はノンタイトル戦になり他の世界戦に話題を持ってかれたが井岡一翔のパフォーマンスは素晴らしかった

元WBAフライ級暫定王者ペレスを初回から積極的に攻め立てる

上下に打ち分けるジャブからワンツーフックとパンチを繋げる

9月の試合に比べるとパンチの繋がりがかなりいい

それは井岡選手が自分の距離でボクシングをしてるから

9月の試合はファイターの様に前傾姿勢になりすぎてジャブから先が繋がらなかった

12/31に見せたボクシングこそが本来の井岡一翔の距離感

ジャブの当たる中間距離でフェイントを交えながらスピーディーなアタックを繰り返す井岡一翔を久々に見た

ペレスも反撃して井岡に右フック等をヒットして拮抗した展開になったが各R リードしてるのは井岡

4R 井岡の右でペレス 左目上をカット、じわじわと井岡がペースを上げてくる

そして5R 井岡がボディに左ジャブから上体で下にフェイントをかけて上に右ストレート直撃!
この一発でペレス 10カウントKO

4月にもWBA王者レべコ挑戦と噂される井岡が前哨戦を見事クリア

9月 再起戦は現役世界ランカー、12月 元暫定王者と強敵相手に連勝した事はきっと世界再挑戦に役立つはず

井上尚弥に最速奪取や最速2階級制覇の記録を更新されたが井岡一翔が日本ボクシング界 中核の一人である事には変わりない

2015年 井岡一翔にしか出来ない戦いでまた日本のボクシングを盛り上げてほしい。

2015年1月8日木曜日

12/31 田口 攻め抜いて世界王座奪取

12/31 WBA世界Lフライ級TM
王者 アルベルト・ロセルvs挑戦者 田口良一

井上尚弥に敗れたが熱戦を繰り広げた元日本王者 田口良一 世界初挑戦

相手は五輪出場経験もあるペルー初の世界王者 ロセル

結果は12回判定で田口選手が勝利 世界王座載冠

この試合は色んな事が田口選手にとって良い方向に動いた

まず身長、リーチ、共に田口選手が勝りサイズの優位があった事

更にロセルは好戦的なファイターなので田口選手には相性がよかった事

田口選手はテクニシャン型と相性が良くないので打ち合いに来た事は好都合で田口選手の強さが発揮された!

初回からジャブの差し合いで勝ち右強打やボディに繋げて攻勢をかける

印象的だったのは上下の連打、立てた作戦を遂行して狙ってボディを打ってる感じがしました

ロセルは上手く距離を詰めれず田口のパンチを被弾して後退する場面が多くなる

田口選手は序盤に流れを掴み更に勢いを増した中盤には左右フック等を直撃させてロセルの動きを止める

8R、9Rにはボディで2度のダウンを奪う
(9Rのダウンはスリップしたところにボディ当たったのでロセルには不幸なダウン)

2度のダウンで更に優位に立った田口選手 終盤も動きが落ちず攻め続ける

KOは出来なかったが試合全般攻めきって王者ロセルを圧倒した

田口選手の動きに「絶対勝つ」という気迫を凄く感じたし、その気迫が勝利を呼び込んだのだと思います

長く防衛できる王者になってほしいです。

2015年1月7日水曜日

12/31 河野 ヒメネスとドロー初防衛

12/31 WBA世界Sフライ級TM
王者 河野公平vs挑戦者 5位 ノルベルト・ヒメネス

河野選手は初防衛戦

結果は12回判定ドロー

最初から最後まで河野が前に出てヒメネスが足を使いながら迎え撃つ展開

河野 精力的に前進し手数を出すがヒット率がかなり低く流れを掴めず空回り気味

更にヒメネスのカウンターのタイミングが良くて思う様に中に入っていけない

ヒメネスは河野の良さを上手く殺していたが手数が少なく流れを掴みきれない

両者 試合を支配できず拮抗した展開のままRが進む

この試合は展開の変化なく最後までいってしまったので世界戦というレベルの高さを感じなかった

特に河野公平のボクシングの引き出しの少なさに不安を覚えた

教委のスタミナで前進し打ち合いに巻きこみ手数を出し続ける、それだけ

世界王者のボクシングとしてはあまりに幅が狭い

このままなら近い将来 攻略されてしまうはず

今回の試合の様な苦戦した時にこそ流れを変えられる王者になってほしい

前日にSフライ級に上げてきてナルバエスを凄まじい強さでKOした井上尚弥を見たから余計にそう感じるのかもしれない

同じ階級に日本人世界王者が二人いれば統一戦の話も出るかもしれない

今のままなら間違いなく井上が河野を倒すだろう

仮にその試合が行われた時に真っ向勝負でやりあえる王者に河野選手はなってほしいです。

2015年1月6日火曜日

12/31 内山 貫禄勝ちで世界王座V9

12/31 大田区総合体育館でのトリプル世界戦

メインはWBA世界Sフェザー級TM 王者 内山高志vs9位 イスラエル・ペレス

内山選手 9度目の防衛戦で昨年大晦日以来の1年ぶりの試合

結果は9回終了時 ペレス棄権によるTKOで内山選手 勝利

ペレス 好戦的な選手だったので乱戦気味になるかなと思ったがやはり内山選手 強かった

前進してくるペレスにビシバシとジャブを打ち込み止めてから左ボディ!
ボディ入った時の炸裂音が凄かった!

左のパンチだけでペレスの勢いは止まりダメージを与えてるのが恐ろしい

中盤からは右の強打も出始めて更に攻勢は強まりペレスを追い込んでいく

8Rと9Rには怒濤のラッシュでペレスをダウン寸前に追い込み棄権に追いやった

まさに横綱相撲、一年のブランクなど感じさせない強さ

でもそれでも内山選手の100%はまだ出ていない

中盤までのパンチ比率 左が明らかに多いのは右強打を打つのに不安があるからと感じる

左ジャブ 左フック 左ボディの合間にもっと右を打ち込んでいけば試合は早く終わったかもしれない

同じ左に比率が偏った戦い方では他団体王者との統一戦となると厳しい

右の強打を思う存分 打ち込めたなら内山選手の強さは飛躍的に上がると感じた試合でした。

2015年1月5日月曜日

12/30 八重樫 3階級制覇ならず

12/30 WBC世界Lフライ級王座決定戦

1位 ペドロ・ゲバラ vs 3位 八重樫東

井上尚弥選手が返上した王座を同門の八重樫選手が3階級制覇をかけて出陣

しかし結果は7回KOでゲバラが勝利

試合は5回までは互角に近い内容
八重樫選手が前に出て打ち合いを仕掛ければゲバラが速いワンツーからショートのフック、アッパーで迎え撃つ

試合を観てて変な違和感を感じた

八重樫選手はいつも通り気迫溢れるファイトをしてましたが何かいつもより迫力を感じない

言葉にするのが難しいが前に出てるのに圧力をかけきれてない印象

そして更にゲバラの強さが予想以上だった、2度目の世界戦のゲバラのワンツーは精度が高い

Rが進むにつれて少しずつゲバラのヒット数が多くなってリードしていく

6回 ゲバラの右ストレートを立て続けに食らい八重樫選手の動きが止まる

7回 前に出た八重樫選手にゲバラの左ボディが突き刺さりテンカウントKO

ゲバラは強かった、どこかリカルド・ロペスに似てると感じた
世界王者になった事で更に強く化けるかもしれない

八重樫選手は前戦のKO負けから3ヶ月で再起、即世界戦というのは早すぎたのかもしれない
一階級下という負担も考えると良い状態ではなかったと思う

強豪相手に連続KO負けは体だけではなく心に大きな傷を残す

今後 現役を続行するにしても心身のダメージをしっかり抜いて良い状態でやってほしい

今回の八重樫選手の試合は観ていて心配になったというのが正直な感想でした。

2015年1月4日日曜日

12/30 リナレス 3階級制覇に見た進化

12/30 WBC世界ライト級王座決定戦

同級1位 ホルヘ・リナレスvs2位でシルバー王者 ハビエル・プリエト

結果は4回KOでリナレスが勝利 フェザー、Sフェザーに続き世界3階級制覇

メインの井上尚弥がいなければリナレスがこの日のMVPだったはず

メキシカン プリエトに初回から速いジャブを突き刺しスピードで勝る

2回以降はジャブだけでなくプリエトの入り際に左フックをカウンターで打ち込む

試合での動きからプリエトが強い選手だという事は解ったがリナレスの足とボディワークに外されて空転

4回 プリエトの入り際にリナレスの右ショートストレートが直撃
この一撃でプリエトはダウンしテンカウントを聞かされる

この日のリナレスには本当に隙がなかった

以前の様に大きくフットワークを使いながら打ち込むのではなくすり足で最小限の動きに押さえてソリッドなパンチを打ち込む

スピードが速くカウンターも取れるリナレスには今のスタイルの方がいいと思う

リナレスは打たれ弱いので負ける時はいつもKOで少なからず不安点があったが今はそれもない

ライト級なら減量による負担も少なく肉体的にも充実して経験も重ねた今がピークと言える

強敵の多いライト級で長期政権を狙ってほしいです

ゴールデンボーイと呼ばれた少年も大人の王者となり磐石の強さを見せた夜でした。

12/30 6戦目 村田諒太は進化しているのか

12/30 村田諒太 プロ6戦目

相手はジェシー・ニックロウ

結果は10回判定で村田選手が勝利

試合全般 村田選手が左ジャブからワンツー、左右ボディと打ち込み続けて大差判定勝ち

相手のバッティングで左目の上と頬をカットしたがそれ以外は大きなトラブルなく試合を終えた

試合後 村田選手は言った
「前回はスタミナ切れしたが今回は10R動けた、倒せなかったが成長できてる」

この言葉が個人的には気になった

村田選手は2試合連続判定勝利で成長できてるというのは何を意味してるのか

倒せずとも差をつけて勝つ事が成長なのか

それでミドル級の世界王者達と戦い勝てるのか

村田選手は最近試合ごとに大きくは変わってないと見る人も多い

大差をつける様な技術を身に付ける事も大事だがそれを発揮した上で倒し切る事も大事なのではないだろうか

今のミドル級王者は強豪揃いで彼らがニックロウと戦えば間違いなく倒すだろう

その王者達を倒そうとする村田選手に今回の試合で成長できてると言ってほしくない

力と技術の融合はどの時代でもテーマだが村田選手は今 技術が先行して力強さは以前より落ちてる様に感じる

デビュー当時の荒削りでも倒す気を全面に出していた彼の方が魅力的に感じるのは自分だけだろうか

プロ入り以来 向上させた技術をポイントを取ったりではなく100%倒す為に使ってほしい

今のままでは村田諒太にプロ ミドル級世界王者という夢は見れない

世界9位に入る世界ランカーとして来るべき王者との戦いに照準を合わせ進化してほしいと思います。

2015年1月2日金曜日

12/30 老獪王者を一蹴した井上尚弥の衝撃

2014年末に8試合あったボクシング世界戦

12/30 21歳の若者が日本中に衝撃を与えた

WBO世界Sフライ級TM

王者は世界王座をフライ級で16度、Sフライ級で11度防衛してる歴史的ロングラン王者 オマール・ナルバエス

圧倒的な技術と防御力を持った王者に井上尚弥は試合開始から襲いかかり躍動した

初回開始直後 ワイルドに振るった右強打を打ち込みナルバエスの動きを止めて、すぐに右を追撃してダウンを奪う

立ってきたナルバエスに井上選手 更にラッシュをしかけ左フックで2度目のダウンを奪う

圧倒的優位に立ち初回を終える

2回 ナルバエスが距離を取りながらも要所で攻めて出て挽回を図る

しかし前進して左右のパンチを振ったところに井上選手の左フックをカウンターで食らい3度目のダウン

ラストはナルバエスをロープに詰めて左右の連打から左ボディを突き刺し4度目のダウンを奪いテンカウントを聞かせる

2回KOで井上選手が勝利
2階級上げて8戦目での世界2階級制覇という快挙

Sフライ級での井上尚弥の動きは肉食獣の様に獰猛で力強さがLフライ級時とは比べ物にならなかった

ナルバエスをあそこまで圧倒的に下すとは誰も予想しなかった

恐ろしい21歳が適正階級で真の力を発揮した試合となった

Sフライ級で長期防衛を目指す井上尚弥が今後 誰と戦っていくのか本当に楽しみです。